海で働く漁師や遊漁船オーナーにとって、船の事故やトラブルは日常と隣り合わせのリスクです。船の故障や衝突、転覆、落水といった予期せぬ事態は、乗員の命や事業の継続に関わる大きな問題を引き起こします。
この記事では、そんなリスクに備える「船舶保険」「船保険」の基本から、加入のポイント、さらに保険だけでは守れない“命を守る装備”まで解説します。プレジャーボートや漁船をお持ちの方はもちろん、これから遊漁船を始める方もぜひご覧ください。
なぜ漁師や遊漁船オーナーに「船舶保険・船保険」が必要なのか?

漁業や遊漁船の運営には、海上ならではのリスクが多く潜んでいます。
たとえば:
- 操業中の落水や衝突事故
- 台風や荒天による船の損傷
- 乗客がいる状態での事故(遊漁船の場合)
- 沿岸施設や他船への損害賠償責任
これらのリスクは、一度発生すれば数百万円〜数千万円単位の損失や賠償に発展する可能性があります。とくに小規模な個人事業として漁業や遊漁を行っている方にとっては、事業継続そのものに関わる問題です。
そのため「船舶保険(または船保険)」の加入は、リスク分散と経営安定のための重要な備えとなります。
漁師の方はこちらも参考になります:【漁師事故の実態と安全対策】死亡率と行方不明から命を守る方法
船舶保険と船保険の違いは?

「船舶保険」も「船保険」も、実は法律上の明確な違いはありません。ただし、以下のように使い分けられる傾向があります。
用語 | 意味や使われ方 |
---|---|
船舶保険 | 商業用の漁船や貨物船などに対して使われることが多い |
船保険 | プレジャーボートや小型船、遊漁船など個人所有の船に使われることが多い |
どちらも補償内容や加入対象に大きな差はなく、提供している保険会社によって呼称が異なるだけのケースもあります。
船舶保険・船保険で補償される主な内容
保険会社や契約内容によって異なりますが、一般的に以下のような補償が含まれます。
補償内容 | 説明 |
---|---|
船体損害補償 | 台風・衝突・座礁・火災などによる船体の損傷に対応 |
賠償責任補償 | 他人の船・港湾施設・乗客などに損害を与えた際の補償 |
乗員の人身傷害補償 | 乗組員や遊漁船の乗客の怪我や死亡時に補償されるケースあり |
捜索・救助費用 | 遭難時の救助活動にかかった費用をカバー |
保険料は、船の種類・年式・エンジンの出力・航行エリア・用途(漁業、レジャーなど)によって変動します。
保険だけでは命は守れない?備えるべき“装備”とは

事故が起きたとき、保険は事後的に金銭面を支える手段にすぎません。
- 落水に誰も気づかなければ、保険金よりも命が失われます
- 一人作業中に意識を失えば、助けも呼べません
- 遊漁船の事故では、他の船の業務にも支障が出る
だからこそ、事前にSOSを発信できる装備が重要なのです。
注目される「SOS発信付きGPSデバイス」
機能 | 詳細 |
---|---|
SOSボタン長押し | ボタン長押しでグループに緊急通知を即送信 |
リアルタイム位置共有 | 通知と同時に現在位置をグループへ共有 |
完全防水(IPX8) | 海水への完全対応、海作業やレジャー時も安心 |
長時間稼働 | 最低2日間のバッテリー持続、夜間や長時間作業にも対応 |
軽量(100g未満) | 常時装着可能、違和感なく使える設計 |
漁業・遊漁船・レジャー船すべてに装着可能です。
こうした装備は、保険で補えない「命を守る数分間」をカバーします。
船舶保険・船保険は誰でも加入できるのか?

船舶保険・船保険は、法人・個人を問わず加入可能です。 ただし、以下の点には注意が必要です。
- 一部の古い船舶・無登録船は加入できない可能性がある
- 過去に重大な事故履歴がある場合、加入を断られることがある
- 漁業用途・遊漁船登録などの用途によって保険料や条件が異なる
個人で漁業を営む方、プレジャーボートを使って釣りガイドなどを行う方も、目的に応じたプランを選ぶことで加入できます。
※プレジャーボート向けの保険を探している方は、こちらの記事も参考になります:プレジャーボート保険おすすめ3選|補償内容と選び方も解説
遊漁船登録している漁師にも重要な備え

実は、現在では多くの漁師が「遊漁船登録」も行っています。漁業収入だけでは生活が安定しないため、釣り体験ツアーや遊漁ガイドとして副業的に遊漁を行うケースが増えているのです。
しかし、遊漁船登録をしたことで「乗客を乗せている=第三者に対する責任が発生する」という点は見逃せません。
- 乗客が落水・転倒・怪我をした場合の対応
- 他船や釣り客とのトラブル時の責任
このようなリスクに備えるうえでも、適切な保険と緊急時の装備(GPSやSOSデバイス)の両立が必要です。
まとめ|保険と装備で命と事業を守ろう

漁業・遊漁船・プレジャーボートを問わず、海の上には常に予期せぬリスクが存在します。
「保険」は金銭的損害をカバーする重要な備えですが、それだけでは守れない命があります。
だからこそ、「保険」と「装備」の両方を整えることが、自分自身と乗船者の命、そして事業を守る最善の手段です。