船舶係留ロープの選び方と結び方|係船ロープ・行ってこい係留まで完全ガイド【2025年最新版】

船やボートを安全に固定する「係留ロープ」は、風や波の影響を受ける海上で欠かせないアイテムです。
適切な素材・太さ・長さを選ばないと、船体が岸壁にぶつかるなどのトラブルにつながることも。

この記事では、係船ロープの選び方・おすすめ商品・結び方(クリートヒッチなど)を図解つきで解説します。
初心者の方でも安心して選べるよう、基本から実践まで丁寧にまとめました。

目次

係留ロープとは?必要性と用途

係留ロープ

係留ロープとは、船やボートを岸壁や浮き桟橋に固定するために使う専用のロープです。
海上や河川では風や潮の流れ、波の影響を受けやすく、適切な係留を行わないと船体が流されたり、他の船や構造物に衝突する恐れがあります。
また、使用するロープの素材や長さ、太さによっても安全性は大きく変わるため、船の大きさや用途に応じた選択が重要です。

係留ロープの種類と特徴

係留ロープの種類、ナイロン、ポリエステル、ビニロン

係留ロープは、使用される素材によって耐久性・伸縮性・価格・使い勝手が大きく異なります。
代表的な素材には、ナイロン・ポリエステル・ビニロンの3種類があり、それぞれに長所と短所があります。
船のサイズや使用環境(波の大きさ、擦れの多さ、天候変化など)に応じて、最適なロープを選ぶことが大切です。

主な係留ロープ素材の比較表

素材

特徴

耐摩耗性

耐候性

伸縮性

価格帯

ナイロン

衝撃吸収に強く、伸縮性が高い

やや高め

ポリエステル

摩擦に強く、耐候性が高い。伸びにくく扱いやすい

標準的

ビニロン

水に強く、軽量で扱いやすい。コスト重視向け

安価で入手可

船のサイズ別・用途別おすすめロープ早見表

港にとまる船

係留ロープを選ぶときは、船のサイズと使用目的に合わせた長さ・太さを選ぶことが重要です。
小型ボートから中型クルーザー、非常用の災害備蓄まで、適したロープのスペックは異なります。
下の表では、用途ごとに推奨されるロープの目安をまとめました。

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船のサイズ・用途別ロープ選定表

スクロールできます

用途/サイズ

船体の目安

推奨ロープ長さ

推奨太さ(直径)

素材例(推奨)

小型ボート(ゴムボートなど)

〜4m

約6〜8m

約8〜10mm

ポリエステル・ビニロン

中型船(5〜8m)

5〜8m

約10〜15m

約10〜12mm

ナイロン・ポリエステル

大型船(10m以上)

10m以上

15m以上

14mm以上

ナイロン(高耐久)

浮き桟橋・マリーナ係留

固定位置あり

船体の2倍程度

船体に応じて

ポリエステル

災害・非常用ロープ

家庭備蓄/防災

5〜10m

約8mm

ビニロン・混紡

船のサイズ・用途・太さ別おすすめ船舶係留ロープ

小型ボート(〜4m)向け係留ロープ3選

1. 【ボート ロープ 船 用 係留ロープ 直径10mm】

2. 【アンカーロープ 太さ12mm 100m】

3. 【スパンエステル アンカーロープ 6mm x 50m】

中型船(5〜8m)向け係留ロープ3選

1. 【ボート ロープ 船 用 係留ロープ 直径12mm】

2. 【ボート ロープ 船 用 係留ロープ 直径14mm】

3. 【ボート ロープ 船 用 係留ロープ 直径16mm】

大型船(10m以上)向け係留ロープ3選

1. 係留ロープ 16mm 100m巻き

2. ボート ロープ 船 用 係留ロープ 直径18mm

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3. 【ボート ロープ 船 用 係留ロープ 直径20mm】

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災害・非常用備蓄ロープ3選

1. 救命ロープ 水に浮く 反射仕様 スローバッグ付き

2. 救命ロープ 水に浮く 反射仕様 スローバッグ付き

3. 救命ロープ 水に浮く 反射仕様 スローバッグ付き

係留ロープの結び方と関連パーツ【図解あり】

係留ロープの性能は、素材や長さだけでなく「結び方」次第で安全性や強度が大きく変わります。
状況に合った適切な編み方・方法を身につけることは、安全なマリンライフに欠かせません。
特に波や風のショックを吸収するための結び方は、実践での活用価値が高いです。

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クリートヒッチ|係留の基本ノット

船を係留する際、最も一般的に使われるのがクリートヒッチです。
クリートと呼ばれる金属製の固定具にロープをかける方法で、強度が高く、簡単に結べるのが特徴です。
「8の字に巻いて、最後に固定ひねり」で完了するので、初心者でもすぐに覚えられます

下記図を参考に、実際の船で試してみてください。

クリートヒッチの結び方

ボウラインノット(もやい結び)|信頼性抜群の固定ループ

もやい結び

ボウラインノットは、先端に固定ループを作るときに使われます。
「うさぎが木の周りを回って穴に戻る」という覚え方で、誰でも簡単に覚えられる編み方です。
緩みにくく、多くの場面で使える万能ノットであり、結んだ場所でも強度をしっかり維持できます。
緊急時や係留時にも活躍する、必須スキルです。

巻き結び(ツーハーフヒッチ)|柱やビットに最適

ツーハーフヒッチ

巻き結びは、ポールやビットなどにロープを固定する際によく使われます。
短時間で確実に固定できる方法として、釣り船や作業艇などにも多用されます。
強く引っ張られても解けにくく、繊維ロープでもしっかりと結べるのが魅力です。
ショックに強く、擦れにも比較的強いため、係留ポイントが限られた場合にも有効です。

関連パーツ|係留で使われるその他の装備

係留にはロープ以外にも、以下のようなパーツや別種のロープが使われます:

  • ホーサー:港などで使われる太く長い係船ロープ。
  • クロスロープ:船を斜め方向に張り、横揺れを防止する補助ロープ。
  • フェンダー:船体と岸壁の擦れを防ぐクッション材。係留時は必須。
  • ビット:ロープを船体に固定するための金具(固定ポイント)。

これらの材料や構造(繊維ロープ・ポリエステル・ナイロン)も考慮し、用途に応じた最適な選択が求められます。

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Q1. 「行ってこい係留」って何ですか?どんな場面で使うの?

行ってこい係留の図

A. 「行ってこい係留」とは、ロープの両端を岸に結び、船を固定する方法です。
係留ロープが船を通って戻る(行ってこい)構造になるため、船に乗らずに岸からロープを操作できるのが特徴です。

桟橋がない場所や、船への乗り降りが難しい場面で便利です。


Q2. ロープの太さはどうやって選べばいいですか?

A. ロープの太さは、船のサイズと用途によって選びます
例えば小型船なら8〜10mm、中型船なら10〜12mmが目安です。
太さが足りないと摩耗や切断のリスクが高まるため、余裕を持ったサイズを選びましょう。


Q3. アンカーロープや係船ロープとの違いは?

A. アンカーロープは錨を海底に固定するためのロープで、引っ張り強度が重視されます。
一方、係船ロープ(ホーサーなど)やクロスロープは、船を岸や浮き桟橋に固定するために使われます。
目的によって素材・長さ・太さが異なるので、混同しないよう注意しましょう。

まとめ|状況に応じた判断が安全を守る

船と救助用の浮き輪
  • 係留する場所(浮き桟橋/岸壁/川など)によって、ロープの長さや素材は異なります。
  • 場合によっては予備ロープやパーツの準備が必要です。
  • 現場の写真や販売ページを見ながら、素材・耐候性・価格などを確認しましょう。
  • 多くの事故は「結び方の知識不足」や「材料の選定ミス」によって発生しています。
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